訪問美容ビジネスは全国75万人の「休眠美容師」の受け皿となるか?


75万人いるとされる休眠美容師は美容師の資格を持っていながら、仕事をしていない有資格者のことです。この中には、結婚や出産を機に美容師の仕事をやめてしまった人も多いのです。

美容師の仕事は、なぜか朝から夜までフルタイムに働くという先入観があります。「お得意様」を逃したくないため甘んじてそれを受け入れるか、それともいっさい仕事を辞めるか、という二社択一の思考を、美容師本人も雇っている側も多いのです。

新しい働き先としての訪問美容

こうした休眠美容師にとって、日中の時間が空いていて、その時間を有効に活用できる道、そのひとつが訪問美容です。出張型労働なので、働く時間の調整がしやすいのです。美容室でフルに働こうとすると、閉店が仮に20時だとしてもそれから掃除をして帰宅すれば深夜になります。子育てをしながらこういった労働は、現実にはなかなか厳しいものですが、訪問美容サービスの事業スタイルと休眠美容師の生活スタイルが合う可能性が高いのです。

選択肢の多い働き先

休眠美容師として資格を持つ個人美容師としては、今後仕事を再開する時に企業に属するのか、あるいはNPOの一員として活動するのか、社会企業に属するのか、それとも個人で開業するのか……
といったように、選択肢は相当多くなっています。

人々のワークライフが多様化している昨今、従来の「過酷」「薄給」といったネガティブイメージを払拭した新しい働き方が実現する訪問美容というサービスは、今最も注目度の高い業界といえるでしょう。